ひまわりの先に 拍手840000回記念『胸奥に潜む憧憬40』
fc2ブログ

拍手840000回記念『胸奥に潜む憧憬40』

『胸奥に潜む憧憬40_C.side』












まさかここに居るとは
ホントにこれっぽっちも思っても考えてもいなかった

さっきまでの楽しい気分が一気に反転して、その蔑んだ目に当てられ
気分が悪くなった


「まさか、あんたかここに・・ユノと一緒にいるなんて、ね?」

「・・・・・・・」


僕の横を通り越す時に、チラっと視線を寄越して
顎で着いて来いと、突き当たりまで歩いていったイェナさんの、その後を追った


「よくもまぁ、いけしゃあしゃあと、楽しそうに食事が出来るわね」


振り返り睨みながら言ったのその声は
決して大きくはなかったが・・・怒りで声が震えていた


「な、なんでここに?」

「はぁ?!なに?!私が後をつけたとか思ってんの?!馬鹿にしないでくれる?」

「す、すみま・・」

「私の方が先に、ここに居たの!!そしたらあんたがっ」


顔を引き攣らせて、鬼のような形相で睨まれた

ホントになんで今日?!最悪のタイミングだ・・・・


「ねぇ、それより、他の人に話すとか、何様?!」

「!そ、それは」


その言葉に、ウニョクさんがイェナさんに連絡をしたんだと分かった


「しかも、ドンヘを使って私を脅すとか、本当呆れる」


あれ?ウニョクさんじゃなくて、ドンヘさん??
ドンヘさんって、温厚であんまり怒らないって、ヒョンでも数回しか見た事ないって・・
そのドンヘさんがイェナさんを脅したって事に驚いていた


「私の事、舐めてるわよね?・・・・あんたも、あんたの家族も・・・全力で潰してやる」


血走った目で近づいて来たイェナさんに、胸ぐらを掴まれた


「あんたみたいな、人を不幸にしか出来ないヤツが、ちょっとドンヘ達と仲良くなったからって、調子乗ってんじゃないわよ」

「別に、そういうつもりじゃ・・」

「あ?!人の事、脅しといて、いい子ちゃんぶってんじゃないわよ!身を引くって言ったくせに・・あんたみたいな、一見大人しそうな面して、裏で人を操って脅すような人間、一番嫌いなのよ!」


ギロッと睨んだその眼は潤んでいて、怒りに満ちていたけど
酷く傷付いたような表情で、哀しげに見えて
振り上げられた手を、避ける気になれなかった


バチーーン!!!


トイレの前の空間に響く乾いた音と、ジンジンと痛む頬
叩かれた勢いのまま横を向いていた


「卑怯者!」

「・・・・・・」

「知ってるだろうけど、ユノは嘘吐きが大っ嫌いなのよ・・あんたみたいな噓吐きがね」

「・・・・・・」

「あんたに言った事・・脅しなんかじゃないから・・・・・別れないなら、家族諸共、地獄に堕ちればいい」

「・・・・・・」

「それが嫌なら、土下座して謝って、別れて、今すぐ!ユノの前から消えてよ!」


人に手を上げて、罵って、蔑んで、脅してでも、ヒョンを手に入れたい
そこまでする程に好きなんだと、イェナさんのその気持ちが分からないワケでは無いし
『噓吐き』『卑怯者』と言われた事に関しては、僕に非があるから反論はしない


だけど


「あなたとの約束を反故にする事に対しては、土下座でも、謝罪でも、なんでもします。でも、ヒョンと別れるつもりも、身を引くつもりも、もうありません」

「!!この前は別れるって言ったじゃない!」

「あの時は、それが最良だと、そう思って」

「今もそうよ!」

「いえ、そうは思いません」

「!!!!」

「確かに、あなたの言う通り、この先、僕のせいでヒョンが不幸になるかもしれません」

「分かってるなら」


涙を溜めて僕を睨むその目を、真っ直ぐと見返した


「いえ、分かりません」

「は?!」


僕の言っている意味が分からない、と馬鹿にしたような顔をされた


「この先どうなるかなんて、僕にも、ヒョンにも、勿論あなたにも、誰にも分るハズがないんです。その分かりもしない未来を考えると、分からないからこそ不安になるけど、だからと言って、自分勝手に想像して決め付ける事は、ヒョンを無視して傷付ける事になるって分かったんです、だから・・・」

「別れないって?」

「はい」


背筋を伸ばして、正直に答えると
イェナさんは、苦々しい顔で舌打ちをして、また僕の胸ぐらを掴んだ


「そんな事、絶対に許さない!!」

「構いません」

「なっ!?」

「僕とヒョンが付き合うのに、あなたの許しは必要ないので」


酷い言い方かもしれないが
僕だってヒョンが好きで、本気でヒョンとの事だけは譲れないし、譲りたくもない

睨み付けているその目を睨み返すと、怒りで震えたその手を
また振りかざしていた

僕になにをしようが、なにをされようが、なにを言われようが別に構わない
叩くなら、気が済むまで叩けないい

そんな事で僕の決意は揺るがない

ジッと睨んだまま、その手が僕に当たるのを待った

・・・・

・・・・・ん?あれ?

僕に振り下ろされたハズの手は途中で止まり
僕を睨み見上げていたその眼は見開き
怒りに満ちていたその顔は、見る見るうちに蒼白になっていった・・・
見開いたその目は僕を捉えてなく、僕の斜め後ろを見ているようで
その視線を追う様に振り返ると

ヒョンが・・僕の後ろからイェナさんの手を掴んで、無言のままイェナさんを見下ろしていた


「・・ユ、ユ・・ノ・・・」

「なにしてんだ?」


地を這う様な、ドスの利いた、今まで聞いたことのない不機嫌な声と
怒りを具現化したようなヒョンのその目に
イェナさんは、小さく悲鳴を上げた


「ヒィッ・・わ、私は、た、ただ・・っ」

「ただ?」

ビクッ!!・・ユ、ユノ、ち、違うの!こ、これは・・その・・あ、あ・・・こ、この人がいきなり、わ、私に触ったから、びっくりして、それで、手が出ちゃっただけで」


あ・・・デジャヴ


「・・チャンミナがお前に触った?」


イェナさんは、震えるように頷いて
僕に縋るような、助けを求める様な目を向けていた

僕を脅し、叩いて、地獄に堕ちろとまで、言ったばかりなのに
前の時と同じように、助け庇って貰えるって、なんで思えるんだろう?
どんな思考回路してるんだろう?
しかも、そんなバレバレな嘘、どうして吐くんだろう?

あまりにも身勝手で、救いようが無くて、唖然としてしまっていたが
・・あぁ、もしかして・・・
この人は、僕が相談したのはドンヘさんだけだと思ってる?ヒョンには自分のした事が
まだバレてないって思ってる?

そうかもしれない、だから、僕をもっと強く脅せばどうにかなるって
別れさせられると・・・

ドンヘさんに脅されようがお構いなしで、強気だったのは
この人にとって絶対なのは、ヒョンだけだからだ

ヒョンにさえバレていなければ、ヒョンにさえ嫌われなければ、誰になにを言われようと
構わなくて、僕とヒョンを別れさせる事が出来れば
それでいいんだ

この人・・・物凄く歪んでるけど・・物凄く一途だ


「そ、そうよね?・・あ、あなたが、い、いきなり私を・・・ね?」


怯え縋るような目・・・この人から見れば僕は邪魔者以外の何者でもない
そんな僕に助けを求めるのは、藁をも掴む思いなんだろう

もし今の状況が、前と同じで、僕がヒョンを好きじゃなければ・・
きっと下手に恨みを買いたくないと、助けていたかもしれない

だけど、今は違う

この人には悪いけど・・・僕はヒョンが好きだ
僕でいいと言ってくれたヒョンを、僕から手放す事なんかしない!絶対にない!!


「僕は触ってない」


助けを求めた手を、払い除けるようにそう言うと、イェナさんは
絶望したような顔をした

イェナさんの事、自分でどうにかしようと思ってたけど、これはきっと無理だ
この人をどうにか出来るのは・・

僕でもドンヘさんでもウニョクさんでもなく

ヒョンだけだ


「イェナ」


僕の言葉を聞いたヒョンが、イェナさんを見据え呟くように名前を呼ぶと
イェナさんは、ヒョンの手から腕を引いて、僕とヒョンを交互に見て、僕を睨んで指差した


「な、なんで、そっちを信じるの?」

「あ゛?!」

「私の方が、先に・・ずっと前から・・友達で・・・・私の方が先に・・・ッ好きになったのに・・・なのに・・・どうして・・・どうして?!・・・・・・ど、どうせあんたなんか、直ぐに飽きられて、捨てられるんだから」


哀しげに、傷付いたような表情を、ヒョンに向けていたその顔とは明らかに違う
引き攣った笑顔を浮かべながら、吐き捨てるように言われた
その言葉に真っ直ぐな気持ちを返した


「それでも僕は構わない」

「!!う、自惚r」

「構わなくねぇだろ?!!」


へ??


イェナさんが何か言おうとしてるのを無視するように
ヒョンは振り返って僕を見据えていた・・・・って、え?!こっち??!え?僕?!!


「ヒョ・・」

「飽きるとか!捨てるとか!んな事あるワケねぇのに、構わねぇってなんだよ!!構えよ!!」

「え?ちょ!ヒョン?!今は僕の事じゃ・・」

「いいか、よく聞け」


話を元に戻そうとイェナさんに顔を向けようとしたら
顎を掴まれて、グイっとヒョンの方に戻され、イェナさんを指差しながら


「こいつがどうなろうと、どうだっていいし、興味もねぇ、俺の最優先事項はチャンミナだ」


ジッと真面目な顔で言われた


「そのチャンミナを脅した上に、嘘を重ねる様なヤツ・・・俺が信じると思うのか?」


横目で睨むそのヒョンの冷たい目に、イェナさんは酷く狼狽していた


「あ、あれは・・そ、そ言う・・つもりじゃ・・」

「じゃあどういうつもりで『地獄に堕ちろ』って口にした?」

「ヒッ!!・・い・・い、言ってない!そ、そんな事、私言ってない!!」


この期に及んでも、どうにか誤魔化そうとして、嘘に嘘を重ねていた


「この耳で、お前が言ったのを聞いてたけど?」

「ち、違うっ!!・・き、きっと、な、何かの聞き間違いよ!!わ、私は、い、言ってない!!わ、私が言った証拠でも、あ、あるの?!無いでしょ?ね?だ、だから・・」


ヒョンに寄り縋る様に手を伸ばして掴もうとするのが見えて
触って欲しくなくて、ヒョンを自分の方に引き寄せてたのと同時に


「証拠なら御座います」


僕達の後ろから、丁寧な言葉遣いが聞こえ振り向くと
ドクスさんが綺麗な所作で近づいて来ていた

僕も、イェナさんも驚いていたけど、ヒョンは平然として、近付いたドクスさんと
目で何か会話をしていた


「ミョン様、大変申し上げ難いのですが、当店には監視カメラが御座います」


そう言って、イェナさんの後ろの突き当りの壁の上部を、手で指し示していた
そこには確かに小さなドーム型の監視カメラが付いていた


「シム様、気付くのが遅くなり、大変申し訳御座いません」

「え?あ、いいえ、大丈夫です!」


申し訳なさそうに、頭を下げるドクスさんに手も顔も振って
ホントに大丈夫だと、伝えると、もう一度僕に頭を軽く下げ、ヒョンに目配せをして
イェナさんに向き合った


「ミョン様がシム様に行った事は、暴行罪、傷害罪、脅迫罪、強要罪、に相当します。当店としても見過ごすことは難しかと判断し、通報及び、ご親族にご連絡させて頂いております」

「!!!!!」

「これ以上の醜態を晒す前に、お引き取り頂きたく存じます」

「そ、そんな事したら、パパに頼んでこの店訴えて・・」

「ドンヘんのトコに勝てると思ってんのか?」

「!!・・・ぁ・・・・」


呆れきったヒョンの言葉に、イェナさんはハッとした顔をして
取り返しのつかないところまで自分が陥おちいった事に、やっと気付いたのか
蒼ざめ、生気の抜けた顔をして、へたり込んでしまった

そんなイェナさんをドクスさんが支える様に立たせると
憑き物が落ちた様な目でヒョンを見ていた


「・・ユ・・ノ・・・」

「お前がチャンミナにした事、俺は許すつもりねぇから」

「・・・っ」


ヒョンのその一言で、イェナさんの瞳から
僅かに残っていた希望の色が消えたのが分かった
イェナさんの想いは・・完全に打ち砕かれた

ドクスさんに支えられ、フラフラと歩くその後ろ姿を見ていた


「ヒョン・・・」

「ん?」

「あの・・・ホントに通報、しちゃったんですか?」


2人の背中を見ながらそう訊くと、はぁ...と、小さく溜息を吐かれ
後ろから肩にオデコを乗せられた


「ホントさー・・チャンミナ、優し過ぎじゃねぇ?」

「え?そんな事ないですよ??」

「あるだろー」


乗っていたオデコが離れると、肩を掴まれクルっと回転させられ
叩かれた頬を、そっと触られた


「理不尽に叩かれたんだぞ?」

「え?あ、うん、そうですけど・・」

「なのに、あいつの心配すんのか?」

「別に怪我をしたワケじゃないし、僕だって男だから・・・・・で?通報は?」

「・・・してねぇよ」

「そうですか」


ちょっと拗ねた様な顔をしていたけど、イェナさんが捕まらないと分かってホッとした


「やっぱさー、優し過ぎだろ?マリア様か?!」

「クスッ..それは、ヒョンでしょ?」

「は?なんで俺??」

「通報出来るのに、しなかったのは?ドクスさん?」

「!!」

「ヒョンでしょ?」


気まずそうな顔をするヒョンに、ニッコリと微笑んだ


「ヒョン、ありがとう♡」

「ん、あぁ、俺も、早く気付いてやれねぇで、ごめん」


イェナさんに叩かれた頬を見ながら、申し訳なさそうに眉を下げていた


「いいんです!もう終わったんですから、ね?」

「あぁ、そうだな」


そう言って僕のオデコにキスをされ、ホントの意味でホッとしたら


あ!!!!!!!


「ご、ごめん!ヒョン!!僕ちょっと!!!!」

「え?!!」

「ト、トイレ!!!!!」


膀胱が限界なのを思い出して、慌ててトイレに駆け込むと

ドアの向こうで


「あーはーはーはーはっ!!」


と、ヒョンの笑い声が聞こえた


ムードもへったくれもないけど、その声に釣られるように笑みが零れた











ポチ頂けると頑張れます♪


イェナ・・・・お疲れ様でした!!!!
これでやっと、憂いがなくなった!!!!!
まぁね~一応イェナのバックグラウンド的な物もあるけど
それは面倒だから書かないwwwww←
取り合えず・・・えぇっと、そろそ終わらせます!
後・・・3話ぐらいかな?多分←テキトー


チャンミン!!おかげキャンペーン!!!来たね!!
可愛いね!!服装的に結婚式の時っぽいね♪
ってかさー
誰かビデオトーク楽しそうだから参加して!!!!←
トンとビデオとか、嫌がらせか?!wwww
顔面晒すとか、出たら画面が割れるわっ!!!!
チングに頼んだら、断られた却下されたよwwww


業務連絡
書籍希望した方、全員にPWのメールをお送りしています
もし届いていない方いましたら、コメント下さい(ノ゚ਊ゚)ノ


関連記事
スポンサーサイト



テーマ : 東方神起
ジャンル : アイドル・芸能

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

Girasol

Author:Girasol
東方神起が大好きで、
ホミンが大好物!!!!!!
妄想が腐ってるのはデフォですwww

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ランキング参加しとります☆

FC2Blog Ranking

カウンター
現在のアクセス数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR