ひまわりの先に せんりつの記憶3
fc2ブログ

せんりつの記憶3

『せんりつの記憶_3』













検査をした結果、事故の後遺症による健忘症、所謂「記憶喪失」
ユノは、ここ4年ぐらいの記憶を全て失っていた

僕とユノが出逢ったのは3年前

要するに、ユノには僕に関する記憶も無ければ、ユノの中には僕の存在すら無い状態

でも、それはユノだけで
僕の中にはちゃんとユノとの記憶も思い出もある

これからどうしたらいいか、どうするべきか
僕が誰なのか、きちんと話をしなきゃいけない

病室の前で一つ大きく息を吐いてから、ドアを開けた
まだ後遺症で眠る時間が多いユノは、また眠っていた

その寝顔は僕が知ってる寝顔で
目が覚めたら、全て思い出してくれてたらいいのに
と、一縷の望みを抱きながら、顔に掛かった伸びた前髪を指でそっと触れ
暫く見つめていた

意識を取り戻した事はホントに、それはホントに心から嬉しいけど
他人行儀な態度と視線は、かなりキツい


「はぁ...」


溜息を漏らしながら左目の下の傷痕に触れていると、寝返りを打って
僕の手から離れた

それは単なる寝返りで無意識の事なのに、拒否られたような、そんな風に感じてしまった


「・・・・・・」


触れていた手をギュッと握り締めながら、まだ眠っているユノを横目に
持ってきた着替えと洗濯物を入れ替えていた

いや・・・悪く考え過ぎるのは、悪い癖だ、今のはそういのじゃない
けれど、僕を忘れているから、どうやたって悲観的に考えてしまう
恐くて、先延ばしに隠していたけど
今日、僕達の事をユノに話そうと、心に決めてここに来た・・・でも
どう思われるか、どんな反応をするのか想像すると
やっぱり、恐い


「はぁ...」


何度も漏れる溜息を吐きながら項垂れていた頭を上げると、いつの間にか起きていたユノが
じっと僕を見据えていた


「起こしましたか?」

「え?・・・あ、いや」

「調子は、どうです?」

「あ・・うん、まぁ・・・」

「・・そう、ですか」


なんとも言えない気不味い雰囲気に、どう見ても僕を思い出していないその視線が辛くて
顔を逸らして逃げ出したくなったが
話を・・・いい加減ちゃんと話をしないと、と思い止まった


「・・・・・・」

「・・・・・・」


が、なかなか勇気が出ず、沈黙が続いた

多分僕が何か話があるんだろうと察していたユノは、ずっと押し黙ったまま様子を窺っていた
僕の事を思い出さなくても、そういうところは変わらないんだな
そんな事を思いながら、一つ息を吐いた


「ふぅっ・・・あ、あの」

「ん?」

「僕の事、ホントに何も覚えてないんですか?」

「・・・悪いとは思うけど、全然」

「全く?」

「全く」

「全然?」

「全然」

「これっぽっちも」

「ぽっちも」

「なっ!!」

「???」


思わず普段通りの調子で畳み掛けるように聞いてしまったが
ユノの返しもいつも通り過ぎて、一瞬
『僕を忘れた』って冗談を言っているのかと勘違いしそうになった

でも、気まずそうで居た堪れないその表情と雰囲気もそうだけど
ユノの性格上、そんな冗談を言うはずが無かった


「はぁぁぁ......すみません」


窺う様に覗き見るユノから顔を逸らして、気持ちを落ち着かせるように息を吐き
その視線を遮るように手を翳して謝ってからもう一度顔を向けた


「あの、僕達の事、誰かに聞きましたか?」

「??俺達??・・・・いや、君から聞くべきだって、誰も教えてくれないんだけど・・・」

「そうですか・・・」

「・・・あぁ・・・・で?俺達の事ってなに?」


きっと今のユノにしたらあり得なくて、信じてもらえないかもしれないが
僕達は


「結婚してます」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・・・・ん?誰が?」


本気で理解していないキョトン顔で僕を見上げていた


「僕達が」

「は???え???ん??どういう???ん???君・・・え?女?!」


怪訝な目で上から下まで見られた


「女に見えますか?」

「見えない、な」

「えぇ、でしょうね、男ですから」

「うん、そうだよな・・・・・・え?いや、えっ?!ん?!!」


あからさまにキョドった顔で自分と僕を何度も交互に指差していた


「してんの?!俺が?!」

「えぇ」

「君と?!」

「えぇ」

「!!え?!いや、だって・・・男」


その言葉にギクッと心臓が嫌な音を立てて痛み、思わず目を逸らした

あぁ、きっと拒絶の顔をしているんだろうと、逸らした視線を恐る恐る戻そうとした


「ユノっ!!」


?!!


突然、酷く焦った様な声と共に心配そうな顔をした女性が健てて病室に入ってきて
当たり前のようにユノの手を掴んで、頬に手を伸ばして触れていた

その雰囲気も行動もユノに対して好意があるのが見て取れて
そして・・・


「大丈夫なの?!事故にあったって聞いて・・」

「たいした事ない」


ユノのその目も表情も雰囲気も、今の僕に対するのとは全く違って
その目もその表情も雰囲気も、以前は僕に向けられていたものだった


「チェリン大丈夫だから、な」


名前を呼び、愛おしそうに触れながら現き込むその表情に、やるせない気持ちになった

ユノと見つめ合っているその女性、その名前は僕と出逢う前にユノが付き合っていた恋人
結婚まで考えていたけどフラれてしまった女性・・・
ユノを酷く落ち込ませたその女性

だけど記憶を失くしたユノは、その事も綺麗サッパリ忘れているようだった

今のユノの想いも心も全てが

誰がどう見ても、僕ではなく、ユノを傷付けたその人に向いていた


あぁ・・・


なんでこんなことに・・・夢なら今すぐ覚めろ!!


そう願うけど、目の前の現実は残酷で


酷く虚しく、辛い僕を余所に二人は恋人の様に見つめ合っていた


「私の事、分るの?」

「当たり前だろ」

「私の事は覚えてるのね!」

「勿論」

「そう、良かった♪」


柔和に笑うユノに、ニッコリと笑みながら、チェリンさんは僕に勝ち誇った様な目を向けた
そんな視線を向けられるのも、親しげな二人を見ているのも、辛いし、キツいし、イラつくし
こんな現実目を逸らして、逃げ出したい

けど

そんな事をしたら、僕達の事はホントに無かった事になってしまいそうで・・・

今の二人からしてみれば、僕の方がお邪魔虫で蚊帳の外だろうけど
忘れられたからって、無かったことにはするつもりは毛頭ない

せめて、もうちょっと、話をして、ちゃんと自分達の事は
結果がどうであれ、自分達で決着をつけたい

こんな風に邪険にされて、終わらせるつもりはない

よくドラマとか小説で『好きだから身を引く』ような事が展開あるが
それってホントの本気で相手を好きなんだろうか?と穿った見方をしてしまう

僕なら、嫌いになったり気持ちが離れていないなら、本気で好きな人を手放したりしない
どんなに惨めでカッコ悪くても、やれる事はとことんやる
特にユノの事に関しては

だけど、今のこの状況は・・・どうなんだろうか
僕の気持ちは変わりは無いが、ユノは・・・気持ちが離れたってワケじゃなく
その気持ちすら持っていない・・・

これからまた、僕を好きになる可能性は0では無いと思いたいけど
今は、チェリンさんに心が向いている

親しげな二人の雰囲気に居た堪れなく、身の置き所がない・・・

はぁ...話、途中なんだけど、どうしようか

僕を無視してイチャつくような雰囲気にイラつくし、ぶち壊して割って入りたい気持ちもあるけど
そんな事したら悪い印象を与えかねないし
かと言って、2人っきりにするのも嫌だし、逃げるみたいで癪だし
けど、掛ける言葉も何も思い浮かばない


なぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ.....マジでこの状況、どうしてくれよう













ポチ頂けると嬉しいです☆


お久しぶりです!!お元気ですか〜?
とりま、こちらさんをUP
そろそろ変態先生が書き上がるので
もう少々お待ちください_| ̄|○

ってか、大寒波!!だけど、皆さん大丈夫ですか?
こっちは、雪も降らずただ寒いだけなので
なんも無いですwwwwww

そして!!ドームの追加!!きましたね!!
良かった!!マジで良かったε-(´∀`*)ホッ
今度こそチケ、取れるといいなぁ〜

グッズは欲しいものは購入出来たのでOK!!
早くパンフが見たい!!!!!!

そして、今回も自作のピンバッジを作成予定〜♪
何を作るかは未定ですが、欲しいって強者さん、います???


関連記事
スポンサーサイト



テーマ : 声優
ジャンル : アイドル・芸能

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

Girasol

Author:Girasol
東方神起が大好きで、
ホミンが大好物!!!!!!
妄想が腐ってるのはデフォですwww

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
ランキング参加しとります☆

FC2Blog Ranking

カウンター
現在のアクセス数
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR